ウイルス性肝炎とは

肝炎とは、肝臓の細胞に炎症が起こり、肝細胞が壊される病態です。
その原因には、ウイルス、アルコール、自己免疫等がありますが、ウイルスを原因とする肝炎をウイルス性肝炎と言います。

このウイルス性肝炎のウイルスには、A型、B型、C型、D型、E型などがあります。
日本においては、約350万人が、このウイルス性肝炎に感染していると推計されていますが、B型肝炎ウイルス感染とC型肝炎ウイルス感染がその多くを占めています。
肝臓は、沈黙の臓器と言われ、悪化してもすぐに症状には表れないため、肝炎発症の発見は遅れがちです。自覚症状がないまま、気づいた時には重症化していることもあります。

他方で、肝炎ウイルスに感染していても早期に適切な治療を受けることで肝硬変や肝がんといった深刻な症状に進行するのを防ぐことが可能です。治療方法の進歩により、ウイルス性肝炎は治る、もしくはコントロールできる病気になっています。早期に感染を発見し、早期に治療を実施するために、自分が感染しているかどうか分からない方は、早めに検査を受けましょう。

肝臓の病気の進行

豆知識

肝炎になると、肝臓の細胞が破壊されて機能しなくなりますが、再生能力や代償能力に優れた臓器であるため、重症になるまで自覚症状が現れないことが多く、「沈黙の臓器」と呼ばれています。